ウイルスに対するマスク不要論を看破する考え方

 とある科学者がマスク不要論をのたまうことがある。それを聞いて私は違和感を抱いていた。それについて考えたら思考実験の段階だが解決できそうだ。

 彼ら(マスク不要論者)は以下のことを言う。マスクのフィルターはウイルスに対してスカスカだ。そこなんかいくらでもウイルスが通ってしまう、と。

 この前提条件を考えると、乾燥状態であり、ウイルス単体でもそこを通り、空気に飛散する。その条件なら息をしただけでもそれらが通過する可能性は考えられる。

 現実を考慮するとそれらと条件が異なる。コロナウイルス(武漢ウイルス)は空気感染ではなく飛沫感染であり、呼気には湿気が含まれている。

飛沫感染ということは、ウイルスが拡散するには何かツバの様な物に付着して飛ばなくてはならない。それが付着したままの指で目や鼻、口などの粘膜などに取り付くことで侵入する。今回はそれ単体が浮遊するのではない。

呼気に湿気が含まれるということは、マスク内が乾燥しないということ。乾いた物より湿気た物の方が滑らない。ウイルスを含んだツバでさえ、マスクの使用が正しければクシャミをしても大して飛散しないことは、スーパーコンピューターでのシミュレーション結果(報道より)明らかだ。

 結論は想定した条件が異なるのでマスクは不要ではない。自分のツバを飛ばさなければ相手は感染しない。それはお互いそうだ。防疫として大切なのはやはり、手洗いうがいだ。