中野剛志さんの「目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室」を読み始めた。
「合成の誤謬」という現象を知った。一人一人が合理的な行動を取ることで、結果として全体で見るとマイナスに働くこと。
例えば、給料が減少するデフレ下において消費者一人一人が節約することで、全体として需要が抑制される。
需要不足と供給過剰は共にデフレを招く。
では需要を増やすにはどうするか。個人が控えるなら国がやるしかない。失業者を雇い公務員を増やす。彼らは失業状態よりも消費行動を取り、天引きで納税をする。
また、必要なあるいは不必要な公共施設やサービスを造る。その業に従事する労働者を会社が雇い、人の取り合いで給料を上げる。物を造ると需要を創出し、供給を消費する。
国にとって必要なことは財政再建ではない。デフレを脱しインフレに導くことだ。インフレ過剰なら、失われた20年で行った政策をすれば抑えられる。
アベノミクスが始まるまで景気が回復しなかったのは当たり前だ。なぜならそれまで行っていた国の政策がデフレ政策だったのだから。