カメラ雑誌CAPAが平然と嘘をつく 〜フルサイズ信仰のまやかし〜

カメラ雑誌であるCAPAを読んでいる。

今月号にフルサイズミラーレス特集が載っている。

その中でニコンZ7×藤井智弘とあり、作例と感想を載せている。

その感想文の冒頭を読んで違和感を抱いた。

 35ミリフルサイズは、豊かな階調再現や被写界深度を浅くしてボケを生かしやすいのが利点。

これは誤解を招く文章だ。

本人は分かってて書いてるのか、勘違いしているのか。

 

これについて解説する。

35ミリフルサイズとAPS-Cマイクロフォーサーズの違いは主に撮像素子のサイズが異なることだ。

仮に撮影条件が全く同じとする(フランジバック焦点距離、絞りなど)。

撮像素子のサイズが異なるとどう変わるかというと、それが小さいほど大きいものに比べてトリミングした様に写る。

例えると、自分の顔を見るのに大きい鏡を使うのか小さい鏡を使うのか。

見える範囲が違うだけ。

 

また、光を多く取り込めるとか、上記の「豊かな階調表現」と言う人がいるが、撮像素子の大きさとは全く関係ない。

階調表現は撮像素子の性能や機能、デジタルカメラの画像処理次第。

35ミリフルサイズとAPS-Cの撮影距離や撮影条件が同じなら被写界深度は変わらない。

確かに、ファインダー上に写る被写体を同じ大きさになるぐらいまで35ミリフルサイズが近付くならば、それは被写界深度は浅くなりボケやすくなる。

 

CAPAの本記事を読むと、フルサイズの方がAPS-Cよりも優れているように思ってしまう。

優れているのはフルサイズだからではなく、最新技術による画像処理の結果だ。

初期のEOS 5Dよりも最新のEOS kissシリーズの方が階調表現や画像処理に優れている。

 

こういうミスリードはやめて欲しい。

雑誌やメディアが「その人がそう言ってるだけです」と言い訳しても、それを掲載するということはその媒体が責任を持つということだ。

連帯責任だから言い逃れはできない。

もし「関係ないです」と言うのなら載せるなっての。

おっと、これは朝日新聞に対する怒りだった。

CAPA(キャパ) 2018年 10 月号 [雑誌]

CAPA(キャパ) 2018年 10 月号 [雑誌]